忍者ブログ
Admin / Write / Res
村山由佳を愛するブログ。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

11月も中旬となり冬も準備を始めたのだろう。ひどく寒い。
そろそろコートを出さないとと、ふいに考えさせられる。暑がりな自分としては、まだがんれると思ったのだが。


今日は久々に朝から出かけることにした。
日曜というのは何とも不思議な日だ。次の日は仕事ということもありあまり無理をしたくにのだが、土曜を経て疲れが取れた体はアクティブになる心を抑えきれないでいる。そのせいだろう、昨日メールで出かけようと誘ったのは僕の方からだった。
いつものように彩夏から帰ってくる返事は「イイよ。」という簡単な文だけ。「ドコで?」とか、「何時頃にする?」とか、大事な部分を聞いてこない。一見素っ気ないと思うが、10分後には「待ち合わせはどこにする?!」と電話がくる。いわゆる、大ざっぱなのである。もちろん、血液型はO型。ちなみに僕はA型だ。前にR25でみたとき、血液型の愛称ではそこそこいいらしい。…、一応信じている。

かかってきた電話に安堵の気持ちを抑えながら明日の約束を交わした。
場所は吉祥寺。北口だ。

時間を早めの10時に待ち合わせしたのは、お昼前にゆっくりカフェに入って少し話をしたかったからだ。それは昨日は休みにも関わらず、ほとんど寝ていて相手してやれなかったし、何より先日のつづきが気になったままで不安になっているかもしれないと、僕が不安になってしまったからだ。

なんでこう悪循環な思考が回るのだろう。つくづく人間(というか男?)は弱いのだろうか。

僕はあの日を境に何気ない話題にも言葉を選ぶようになった。
普段からそうしていなければならないのだが、いつからこうなってしまったのだろうか。こういうとき、習慣とかいう言葉で片付けてしまうのが、常だろうか。それとも、僕だけなのだろうか。ちゃんと、確かめたいという気持ちが抑えきれないでいる。そんな気持ちが、少し足早になってなっていたのだろう、待ち合わせよりずいぶん早めに着いてしまった。

30分前…。
待つのはいつも通りだが、ちょいと長いな。もてあます時間をどうしようか考えたが、近くのコンビニで缶のホットカフェオレを買い、改札横の壁に寄りかかり待つことにした。壁は冷たく、重ね着した服の上からもその無機質感が伝わってくる。こんなに騒がしい改札なのに温かみが感じられないことが不思議と寂しく感じた。


改札では僕ら以外にも多くの人が待ち合わせをしていた。ものの5分で3つのカップルがこの場を後にした。そんな風景をみていたら、ふいに思い出してしまった。


…。
僕らは3年前に出会った。というか、再会した。

----------------------------------------------------

僕らは中学のときの同級生。
高校は男子校に進んだこともあり、最後にあったのは中学の3年生の卒業式になる。彩夏はおっちょこちょいで、騒がしいこともあり、ムードメーカーというポジションを勝ち取っていた。何かグループを作ると誘われる側というやつだ。僕とは反対で。

その頃を振り返るとあまり思い出は残っていない。それは、彩夏も一緒だろう。僕との絡みなんてほぼなかった。だから、お互いを好きとか嫌いなんてことも考えなかった。もちろん、十年後にまた出会うことも、その時に寄り添うことになることも。

というか僕は別の人に恋をしていた、ひとつ上の先輩でとても明るい女性だった。今思えば、彩夏に似ていたのかもしれないなとも思う。

そういえば、卒業後に一度だけあったらしい。
これは、彩夏から聞いたことだ。それは成人式のときで懐かしのメンバーで話しているとき、逢っていたらしい。僕はまったく気付かなかった。あとで聞いて、驚いたのをよく覚えている。しかし、別に運命と奇跡とかではない、地元の成人式なのだから。その時は、気付かなかった僕の不注意ということで決着をつけた。

男性は変わらないものだ、いつまで経っても子供なのだ。
外見も18歳くらいまでにきまる。性格は16歳くらいまでに決まる。あとは、重ねた経験により個性という名で分厚くなって、頑固になっていくだけだ。

女性は変わる。
出会ったもの、人の分だけ成長をする。外見も変える術を覚える。変わらないのは身長だけと、思いきやヒールを履くことを覚える。果たして原石は光っているのかなんて、分かるものだろうか?中身が大事などというが、僕にはその見えないものを信じる強さが足りないのだろうな。見えるものを疑うその弱さに負けて、心を許すことができないことが多い。そのため、今まで付き合った女性は、、いない。つまり、彩夏が初の”彼女”だ。

----------------------------------------------------

そんなときだ。

横からボディーブローが入った。
小さな手から繰り出されてパンチは弱弱しくも横っ腹に突き刺さり思わず、持っていた缶を落としそうになった。突然の登場に心の準備もなく彩夏の顔を見ると、その表情にあふれた声と笑みから今日の調子を教えてくた。これまでにないくらいに、幸せな顔をしていた。よかった。
殴られた部分を手でなでながら、皮肉も込めて「奇襲するならちゃんと仕留めろよ、最近階級差も縮まってきてるんだから。」と。ここ最近おやつ生活が主となっているためか見た目にはわからないところで冬の準備が始まりだしたらしい。本人はまだ平気といっているが危機感を感じたときに対処をしておかないと危ないぞと、的確なアドバイスがここでも登場したことに鼻で笑いながら、改札を離れて北口へ出た。

しかし、今日は本当に寒い。風も冷たくい。
今日は夜から雨が降るらしいという情報を得ていたこともあり、ビニール傘をもってきたが彩夏の手にはそれらしきものはないようだ。

当初の予定ではゆっくり話でもしようかと思っていたが、彩夏の顔をみたらそんな心配をしたら逆に空気が悪くなるきがして、僕らは最近目をつけていたHDD内臓のDVDレコーダーをみにいくことにした。

駅前から少し離れたとこに、ヨドバシカメラがある。
以前はこのあたりには品ぞろえのよい電荷製品店がなく、雑貨屋ばかりを回っていたが最近は街の発展もありある意味吉祥寺っぽくない店舗もできてきた。

店に入ると威勢のよい店員と、人の波が目に飛び込んできた。とりあえず、目的の品へ直行するために案内図をみていると彩夏の電話が鳴った。電話にでるため、その場を離れたのを横目に僕はDVDレコーダーのコーナーを探した。すぐに見つかり、道順を頭に入れるてから彩夏の方を振り返ると何やら話しこんでいいる様子だった。どうしたのかと思いながらも大画面から今にも飛び出しそうな大きさで映像が流れているのが目に入ってきた。最近のテレビは肉眼よりもきれいに写すことができるらしいと聞いたことがある。肉眼でみる以上、肉眼以上の解像度を求めた矛盾さに疑問を抱いていたのをふと思い出した。

すると彩夏が隣から「ごめんね。」と声をかけて戻ってきた。
何やら表情が沈んでいる。先ほどまでの幸せが電話に取られてしまったようだ。

「どうしたの?話し込んでたみたいだけど。」
「実は明後日に納品になっていたデータに修正が入って、データの差し替えをしないといけなくなったらしいの。明日が休みだから、がんばれば間に合うかもしれないって、それで手伝えそうな人は会社にきて手伝ってもらえないかって。」
「そうなんだ。どたばたなんだね。それで彩夏もいかないといけないってこと?」
「ぅん、大事な仕事なんだ。私もプロジェクトに入ってるし。それに、みんなでなんとか終わらせようとしているみたいだし。…。」
「ダメかな?」

ついてにないな。と思う反面、仕方ないなという思いがでてきた。
僕らはまた会える。買い物もまたできる。
しかし、いま彼女が抱えている問題はいまだけのものだ。それが、大切かどうかではない。それができるのは今だけなんだ。

「仕方ないか、買い物はまた今度にしよう。ただ、無理はするなよ。体を壊したらその会社を許さないからな。」
僕にとって彩夏といることは大切だ。しかし、彼女の幸せは仕事への充実感があってこそ満たされるのだ。ひとつだけでは満たされないのだ。だから、僕らは”一緒”なにいるだけではダメなんだ。そんな事が頭をよぎった。

「ありがと。頑張って早く終わらせるね。そしたら、連絡するね!」
抱きつきながら、彼女は頭を僕の胸に押しつけてきた。この習慣が僕はすごく好きだ。彼女の髪からほのかに香るシャンプーの匂いは彼女が僕の近くにいてくれているという証だ。

とはいえ、まだ僕の”仕事”は残っている。
「それじゃ、駅まで送るよ。」
僕は、彼女の手を取って歩きだした。来る時よりも足早に。

改札で彼女を見送ると僕は、全身から力が抜けた。別に緊張をしていたわけではないが、どこか気がはっていたのだろう。要は、心配症な僕の勝手な考えた生み出した産物だ。

時計をみるとまだ、10時半だ。
いきなり一人になってしまい僕は何をしようか考えたが、とりあえず近くのBook Offにいって何か気を紛らわしができる本を買うことにした。あとは、どこかカフェに入り時間をつぶそう。

手にぶら下がった傘は、無言のままただ僕の荷物となっていた。
「果たして役目を果たす機会を与えてもらえるだろうか。」
きっと、傍らでこの傘はそんなkとを声にしていたのではないかと思う。

そしてそれは、僕も一緒だった。。


気づけば、空は先ほどよりも低くその存在を主張していた。
もう、秋の意見など聞く耳を持たないといった感じだった。



寒さで手がかじかんできたので、つづきは今度。

PR

昨日、特別な夢を見た。

しかし、ほとんどその内容を覚えていないのだ。
それなのに頭の端に残る夢の切れ端が揺れ動くたびに、僕の鼓動と同期して心地よい振動を刻んでくる。「おまえはまだ知らなくてもいい、でもお前のための物語なんだ」言わんばかりに。
それが、心地よい半面、見えない苦痛に覆われ、嫉妬にも似たいら立ちになっていた。嫌なものだ。隠されているわけでもなく、隠しているわけでもないのに誰かに試されている気分になる。
そんないら立ちを取り払えないままに、今日が終わろうとしている。


僕はいま新宿にいる。
いま付き合っている彩夏(さやか)と待ち合わせをしたのだ。待ち合わせの10時まではまだ10分ほどある。お互いに時間にルーズではないが、時間前に着くのはいつも通りの僕の方が先だ。これは、僕が彼女にできるもっとも簡単な愛情の現れだと思う。
しかし本当は人を待たせてる時の何ともいえない気まずさが耐えられないというのが、発端にあるのだが。

今夜は彼女から夕飯に行こうとメールがきた。
特に記念日であるわけではない、強いていえば、ボジョレー・ヌーボの解禁日であるくらいだ。それと僕が特別で”あろう”夢をみたという以外は。
そんなときだった、時間より少し早く彼女は姿を現した。いつものように少し小走りだったのをみて、何故かホッとした。これは僕だけの彼女を見分ける大切なポイントでもあった。

「ごめん、待った?!」
これはいつものセリフだ。回を重ねる度に口癖になっているのか。目線は足元の水たまりに目がいっていた。
「さっき来たところ。」
これもいつもいうセリフだ。一応、本心でいっていると思うが、彼女はどう思っているかは気にあるところ。
「急に呼び出して、ごめん。ちょっと飲みたい気分になって。」
「何かあったの?!」
笑顔が似合う分、悩む姿が似合わない彼女の顔に苦笑いの笑窪が浮かんだ。
「ぅ~ん、食べながら話すっ。」
「そっか、じゃ何食べるか」
「もつ鍋がいい!」
今夜の冷え具合からも大賛成だった。
僕らは雨の止んだ新宿の夜を飲み屋があるいつもの方角へと向かった。まだ週半ばだというのに酔いつぶれたサラリーマンが道を横断し、ずうずうしい位に話かけてくる呼び込みが進行方向を妨害している。
そんな中でも彼女はシッカリと目を光らせていた。目的のもつ鍋屋を見つけると引き寄せられるかのように歩み寄っていた。僕はそれを追うように彼女の後ろを歩いくだけだった。

店に入ると中は個室で区切られていてなかなか居心地のよい空間だった。よいものを見つけると気分がいいものだ。彼女も一緒でコートとジャケットを脱ぐと気持ちがいいくらいに背伸びをしていた。

「ふぅ、最初はビールでいい?」
「うん、あとから揚げも!」
「相変わらず好きだね~~。」
からかうような口調であしらうが、彼女もかなり好きなのを僕は知っている。次々に頼まれていく注文を耳で追いながら店員が復唱するのを待っていた。

一通り頼み店員が去った後、僕は彼女の髪が伸びたのを気にしながら彼女にとっての今日の特別を聞いてみた。

「今日何かあったの?」
「うん、それがね。…。」
「変な夢を見たの。それがね。覚えているのが最後の方だけなんだ。」
ドキッとした。別にそれが特別なわけではない。誰だって夢は見るし、起きたら忘れる。ただ、それだけで人を呼び出したりはしないだろうけど。

「その最後の方でね。あなたがいっていたの。…。」
「『今日から一緒だよね。』って。」
なんだか拍子抜けだった。それは、いつの間にか彩夏の話す夢が、僕の夢の内容であったかのように期待していたからなのだろうか。それにしてもなんで、こんなことくらいで呼び出したのだろうか?当たり前のこととは言わないが、それでも僕らは付き合っているのだからそのくらいの事で呼び出したりはしないだろう。少なからず、今まではなかった。

「ぅん、別に変な夢じゃないよ。ただ、、」
今日はやけに間をあけて話すせいか、身を乗り出すように聞いている自分がいた。

そんなときだ。店員が威勢よく、飲み物と料理を持ってきた。
こうなってしまうと、とりあえず話は後だ。目の前のビールに今日のおつかれを祝い、空腹にねじれたおなかを戻すように箸を手にとった。

頼んだ料理もほとんど揃い、気づくといつものように会社の話や今日の寒さに対する不満、そしてから揚げの歯ごたえに感嘆の声をあげていた。

話題を出し切ったのか。彩夏がため息をつき、一息をいれた。
そういえばと思い、さっきまでの話。そう、特別な夢の話がふいに横切った。

彼女に目を向けるとうつむいていて少し酔ったのかと思ったが、ビールは2杯目だ。これで酔うような僕らではないのは予め断っておく。どうしたのかと思い声をかけると、彩夏は顔を上げさみしげな眼を広げて僕をみてきた。

「ねぇ、私たちどうなるのかな?」
「私たち、一緒にいられるよね?」

その声はひどく弱弱しく、まるで迷子になって声を枯らした子犬のようにも思えた。

「なんでそんなこというんだよ。その夢のせいか?」

何にムキになったのだろう。やさしく『平気だよ。』とか『心配しなくていいよ。』とかもっと言葉はあったと思うのだが。そのときの自分はその言葉を選んでいた。

「そうなんだけど…。」
さっきまでより、少し長い間が入ってきた。
「なんだか、逆に不安になっちゃってさ。このままの二人でいることって一緒にいることとは違う気がして。二人が一緒になることってどういうことなのか分からなくなってさ。」
なぜか言い訳がちな口調だったけど、その言葉の意味は重々分かる。幸せすぎるときほど、足元をすくわれるものだし、不幸なときほど、大きな幸せは訪れるものだ。その大きさは人によるところだけど。
つまりは、今日彩夏がみた夢で一緒になる二人がいたが実際は何も進まないこの状況に不安になって逢いたくなったのだろう。彩夏のことだから、お腹がすいたとかいう理由しか思いつかなかったのだろうが、それが逆にいつもどおりで思いつめた心に気づくことができなかった。

そんな後悔が頭をよぎったままでいたら、話が途切れてしまった。

「平気だよ。確かに毎日忙しくてこうやって逢う時間もあまりないけど、やりたいことを残さないように今は仕事にプライベートに時間が必要なんだから。それに近くにいすぎたらきっと、小さな世界でいきることになるしさ。それより、ある程度距離があってもいつでも支え逢える距離にいるいてくれる安心感の方が大事なことだと思うよ。それにさ、まだ若いんだしさ。」
なんて遠回しな言葉だろう。まるで、一緒になる気がないような発言ではないだろうか。

「ぅん、そうだね。逢いたいときにはいつも逢ってるもんね。」
何よりの温かい言葉だ。慰められたの僕の方のようだった。

その後は何を話したのかよく覚えていない。
当たり障りのないというのが正解なのか、僕らは今日起きた事柄をもう一回振り返った。と思う。

僕らはひと時の二人の時間に終わりを告げ、終電の時間に煽られるように家路にむかった。

「じゃぁね。」
いつもように別れを告げた。だが、その言葉は僕の方が早く発したことが不思議を違和感となり、辺りにひろまった。
「うん、じゃぁね。」
その違和感を消すためのように彼女から返事が返ってくる。今日はこんなことばかりだな。なんだか煮え切らないように僕は山の手線のホームへ向かった。

今日は不思議な日だった。
というか、ひどく疲れた。

朝から日の変わる深夜まで僕は誰かの投げ込んだ箱に振り回された気がする。それにはカギがかかっていて、そのカギは開かずのまま。そこへヒントをくれるかのように表れた彩夏に逆に課題を突き付けられたのだから。

もう、眠りについて明日の朝、また考えることにする。明日になれば、朝日が暗くなった気分を晴らしてくれるだろうから。そうだ、早めにでてあったかいコーヒーを飲んでいこう。
そう心に決めて今日は眠りにつく。

一応、”おやすみ、ワイン解禁らしい。今度いこうね。”とメールを送っておいた。

返事を待たずに、睡魔に襲われたので。ここで。
 

ブログ内検索
カレンダー
03 2026/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
村山由佳のリンク集
カウンター
アクセス解析
Copyright ©   カフェオレの昼寝 All Rights Reserved.
*Material by Pearl Box  *Photo by Kun  * Template by tsukika
忍者ブログ [PR]